日本畜産学会第128回大会

市民公開シンポジウム1「地球温暖化:暑熱ストレスによる家畜・家禽の生産性低下の科学的理解と対応策の展望 」

市民公開シンポジウム1「地球温暖化:暑熱ストレスによる家畜・家禽の生産性低下の科学的理解と対応策の展望 」

○大会登録参加者へ
開催日時:3/28(日曜日) 13:00-15:00
(Zoomによる講演録画配信とライブ質疑応答)

○大会未登録の動画視聴希望者へ
※シンポジウム終了後から、講演動画とライブディスカッションの録画を一般公開します(専用サイトにおけるオンデマンド配信)。視聴される際には、受付フォームに必要事項を入力して送信してください。自動返信メールにて、専用サイトへのアクセスURLおよびパスコードが届きますので、URLをクリック後パスコードを入力してご視聴ください。

 ※市民公開シンポジウム1と2は別の受付フォームとなります。両方をご視聴される場合は、お手数ですが、各ページの受付フォームからそれぞれご入力ください。

 ※発表内容等に関する質問は、動画アクセス専用サイトに設置された質問受付フォームにより受け付けます。質問に対する回答は、後日質疑応答集としてHPに掲載予定です(質問者は匿名表記)。

 ※動画の公開および質問受付期間は、3月28日 市民公開シンポジウム終了後から4月3日(24時)の予定です。


講演(それぞれ約20分)
 1.飼料給与面からの肥育豚における暑熱対策
   脇屋裕一郎 佐賀県畜産試験場

 2.夏季暑熱による乳牛の生産性低下の科学的理解と対応策の展望
   黒川勇三 広島大学・瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター農場

 3.現代ブロイラーの暑熱対策と生菌剤を用いた夏場生産性の改善
   山下祐樹 株式会社ジャパンファーム

 4.株式会社ニチレイフレッシュファームにおける暑熱ストレスに
   よる生産成績への影響とその対策
   佐々木隆行 (株)ニチレイフレッシュ

 5.Livestock Production Concerning Global Warming: A Case
   Study in Thailand

   Sanchai Jaturasitha, Chiang Mai University

質疑応答(約15分):
Zoomのチャットにより各講演の内容に対する質問を随時受け付けます。全ての講演が終了した後、寄せられた質問に対して演者に回答していただきます。なお、時間内に対応できない質問等につきましては、後日質疑応答集としてHPに掲載予定です。

総合司会者(座長):
  豊後 貴嗣 広島大学大学院統合生命科学研究科 教授
  Vishwajit Sur Chowdhury 九州大学基幹教育院 准教授

趣旨:
(目的)地球温暖化を原因とする諸問題の1つに食料生産効率の低下がある。家畜・家禽産業において、特に夏季の暑熱環境による生産性の低下は大きな経済的損失を招く深刻な問題である。世界人口の急速な増加と関連して、食肉(特に鶏肉)の消費量がアジア諸国や南米などで急増していることを考えると、良質なタンパク質供給源である畜産物の生産性を格段に向上させる方策が喫緊の課題であると言える。本シンポジウムでは、繁殖・育種・栄養・生産物のそれぞれの要素において、暑熱ストレス科学がどこまで進んでいるかを最新の知見を含めて紹介すると共に、それらを統合して俯瞰する場を提供することを目的とする。
(概要)暑熱環境による家畜・家禽の生産性低下をブレークスルーするためには、暑熱ストレスの作用機構を解明する生命科学を更に進める必要があり、得られる科学的知見に裏付けられた効果的な軽減策を構築することが求められている。更には、家畜・家禽の生産性は繁殖・栄養生理などの様々な要素の総合的な結果であるので、個々の要素に対する暑熱ストレスの作用機構の相互連関を統合的に理解することも重要である。本シンポジウムでは、各分野で精力的に研究をされている日本人研究者から最新の知見を含めてご講演頂く他、暑熱環境下での畜産業の現状も紹介するため、国内・国外の企業等から講演者を招聘する。総合司会者を配置し本課題の現状と解決策の展望を討議する予定である。本シンポジウムにより、今後求められる「暑熱環境下での畜産業の発展モデル像」がより鮮明になると共に、「地球温暖化」の影響を考える市民公開型事業に相応しい良質な情報発信になると期待される。