The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-07] 穂形状の異なる飼料用オオムギサイレージの黒毛和種雌牛における嗜好性の予備的観察

〇Kenji Hosoda1, Yoshinao Mori1, Mei Matsuo2, Yoshi-nori Nakamura1, Makoto Kaneko1, Naoki Kato1, Masato Taira1, Mikiko Yanaka1, Ikuo Hattori2 (1.Kyushu Okinawa Agricultural Research Center, NARO, 2.Tokai Univ.)

【目的】飼料用オオムギは、飼料用イネの裏作として、水田や収穫機の利用率向上の観点から導入メリットがある。しかし、オオムギの穂部にある芒が、家畜の嗜好性を低下させるとされている。本試験では、芒の形状が異なる(通常芒、無芒および三叉芒)オオムギを用いて、黒毛和種雌牛における嗜好性を予備的に観察した。【方法】芒の形状が異なる二条オオムギ3品種・系統(通常芒「ワセドリ2条」、無芒「ムサシボウ」、三叉芒「系統A」)を栽培し、ロールベール体系でサイレージ調製を行った。嗜好性試験は、黒毛和種雌牛3頭を供試し、一対比較法で行った。一対比較法は、2種類のサイレージを別々の飼槽に同時に給与して24時間の採食量をそれぞれ測定する方法で行い、全ての供試牛で全ての組み合わせを比較した。得られた値をシェッフェ法で解析して平均嗜好度を求めた。【結果】オオムギサイレージの粗蛋白質含量は9.8~11.6%であり、繊維含量は「ムサシボウ」、「系統A」および「ワセドリ2条」の順に高い値を示した。発酵品質では、乾物率が36~51%の範囲にあり、全てのサイレージがpH5.0以上で乳酸含量1%以下であった。嗜好性試験では、「ワセドリ2条」、「ムサシボウ」および「系統A」の平均嗜好度が、それぞれ-0.78、-0.67および1.44であり、数値の間に有意差はないものの三叉芒のオオムギが唯一プラスの値を示した。