[P1-08] トウモロコシ子実等自給濃厚飼料による配合飼料代替が黒毛和種去勢牛の第一胃内性状および飼料消化性に及ぼす影響
【目的】輸入飼料の価格が高騰し、子実用トウモロコシなどの自給濃厚飼料生産の取り組みが広がっている。本報告ではトウモロコシ子実および籾米による配合飼料代替が黒毛和種去勢牛における第一胃内性状および飼料消化性を評価し、トウモロコシ子実等自給濃厚飼料の肥育用配合飼料代替の可能性を検討した。【方法】第一胃カニューレ装着黒毛和種去勢牛4頭を用い、1期14日間(予備期12日本期2日)の4×4ラテン方格法で試験を実施した。試験区は配合飼料の50%をトウモロコシ子実で代替して給与したトウモロコシ区、配合飼料の50%を籾米で代替して給与した籾米区、配合飼料の25%をトウモロコシ子実で、さらに25%を籾米で代替して給与した半々区、市販肥育用配合飼料のみを給与した慣行区の4区とした。なお、全ての区においてトウモロコシ子実および籾米の内40%は飼料用米破砕機で破砕後サイレージ調製したものを用い、稲わらを飼料全体の15%配合したTMRとし、体重の1.4%量を給与した。消化率は全糞採取法により求め、第一胃内溶液は給与後0、1、2、4、6、8時間後に採取し、pHおよびVFAを測定した。【結果】第一胃内pHはいずれの区においても給与後4時間目にかけて低下したが、5.5を下回ることはなく、いずれの時間においても代替による影響は見られなかった。乾物消化率も66~70%となり、代替による影響は見られなかった。