The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-26] 高泌乳牛における生産性低下要因の早期把握の取組

〇Nobuyoshi Honzawa1, Yusuke Sakou1, Rina Azuma1, Kazumi Hoshi1, Masakuni Kuriu1, Yuki Miyoshi1, Munehiko Noguchi1, Kazuhiro Nakajima2, Risa Ueda3 (1.Tochigi prefactual Livestock & dairy experimenntal center, 2.Morinaga rakunouhanbai co., 3.Nihon Nousankougyou co.)

【目的】高泌乳牛の乳生産性を低下させる潜在的要因の早期発見を目的として、代謝プロファイルテスト(MPT)及び飼料分析を中心とした調査を実施した。【方法】令和2年度11~12月に、栃木県北部地域の経産牛1頭当たり10,000㎏以上の高泌乳牛飼養農家5農場を選定しMPTを実施した。調査項目は血液性状(一般項目及び脂溶性ビタミン類)、牛群検定成績データ、飼養管理状況(飼料設計、BCS等)とした。また、それぞれの調査項目と乳生産との関連性を検証した。【結果】MPTの結果は全農場で県内標準値の範囲内であった。飼料は、TDN69~72%(分析値)、CP16~18%(分析値)を給与し、305日補正乳量9,500~16,000㎏の範囲の高泌乳牛を管理できていた。試料分析の結果では、粗飼料中のβカロチン濃度はばらつきが大きく血中濃度との相関は得られなかったが、ニンジンサイレージ給与の2農場で有意に高い結果となった。5農場のうちK農場は、乳成分のP/F比が調査牛平均で1.0以上と高く、飼料中のNFC(40.9%)が高くNDF(32.7%)が低いことからアシドーシスが推察されたため、飛節や糞便等の状態と合わせて判断を確定し飼料設計の再検討を実施した。今後は、潜在性の障害を早期に発見するため、簡易に把握できる乳中BHBAや個体識別装置(加速度センサー)による採食・反芻時間との関連性を明らかにしていく。