The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-34] ダイコン残渣のルーメン微生物による消化・発酵特性とメタン抑制効果

〇Hiroshi Kajikawa1, Cyunyan Liu1, Sanae Asano1, Yuki Michiyama1, Toshiyuki Kanamaru1, Kurumi Mizuno1, Yuga Takahashi1, Shota Yamase1, Kei Takahashi2 (1.Nihon-University, Collage of Bioresource Science, 2.Kankyo Techsys)

【目的】飼料自給率を向上させる目的で、食品・農産加工の工程で発生する廃棄・副産物の利用が期待されている。ダイコン残渣はその候補であるが、反芻家畜に対する飼料価値は明確になっていない。本試験ではルーメン微生物を用いたインビトロ試験により消化・発酵特性を評価した。またダイコン残渣の保存・調製方法の影響も、メタン抑制効果を軸として検討した。【方法】ルーメンフィステル装着をしたホルスタインメス牛から採取したルーメン液を用いて嫌気的バッチ培養試験(24、48時間)を行った。保存方法として生、凍結乾燥、冷蔵(2週間)・冷凍(1年)保存およびサイレージ調製(1~4週間)の影響を検討した。対照飼料としてイタリアンライグラス乾草とコーンを用いた。【結果】ダイコン残渣(生)は、コーンと同等の高い消化率および総発酵酸の産生が示されたが、非揮発性有機酸の発生割合はコーンに比べて低い値を示した。ダイコン残渣は対照飼料と比べてメタン産生を著しく抑制すると同時に、高い水素およびプロピオン酸の産生が確認された。これはダイコン残渣に含まれるイソチオシアネートの効果と考えられる。ダイコン残渣サイレージはpHが4.5~4.7で、酢酸が高くフリーク評点は良~可であった。ダイコン残渣のメタン削減効果に対する保存効果は、乾燥、冷蔵および冷凍による影響は示されなかったが、サイレージ調製は2週間目以降でその抑制効果が消滅した。