The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-45] 飼料中のエネルギー量の違いがブタの生産性および大腸内微生物に及ぼす影響

〇Tomomi Ban1, Emiri Maeda1, Hiroki Matsui1 (1.Mie University)

【目的】ブタにおいて育成・肥育期間中の直腸糞中の細菌数の変化を調査し、成長・肥育に伴って直腸糞中のFirmicutes門は増加し、Bacteroidetes門は減少することが確認されている。本研究ではブタにおいて飼料中のエネルギー量の差異が大腸内微生物叢へ及ぼす影響について検討した。【方法】供試動物として試験開始時の平均体重が32.1±1.5kgのブタ10頭を供試した。供試飼料として標準飼料区(CF区)および高脂肪飼料区(HF区)の2区を設け、CPは両区で同じになるように、TDNは子豚用、肉豚用飼料ともにCF区で76%、HF区で82%となるように設定した。飼料は自由摂取として給与し、12週間の肥育試験を行った。肥育試験期間中、2週間ごとに体重および飼料摂取量を測定し、細菌数の測定のために直腸糞を採取した。【結果】飼料摂取量はCF区と比べてHF区で少なくなったが、体重には違いが見られなかった。直腸糞中のFirmicutes門はCF区では試験期間中ほとんど変化が見られなかったが、HF区では肥育に伴って高くなる傾向が見られた。また、CF区と比べてHF区で有意に高くなった。Bacteroidetes門は両区で差は見られず、両区とも試験期間中ほぼ一定に推移した。本試験において、高脂肪飼料は大腸内のFirmicutes門に影響したと考えられる。