The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-51] 採卵鶏へのアメリカミズアブ粉の長期給与が産卵率や卵質に及ぼす影響

〇Kiyonori Kawasaki1, Hironori Miyawaki1, Hirofumi Hirayasu2, Akihisa Izumo2, Shunichiro Iwase2, Koji Kasai2 (1.Kagawa University, 2.Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefecture)

【目的】食品残渣を用いて飼育したアメリカミズアブ幼虫の採卵鶏用飼料としての有用性を評価するため、初産期から長期給与した際の産卵率や卵質に及ぼす影響を検証した。【方法】アメリカミズアブ幼虫は野菜屑や給食残渣を用いて15日齢まで飼育後、乾燥・脱脂して粉末とした。試験鶏(ジュリア、n=29)を対照(魚粉3%含有飼料)区と、飼料中の魚粉を幼虫脱脂粉末と半分および全て代替した試験区(1.5%区、3%区)の3区に分け、12か月の給与試験を行った。試験期間中は産卵率を毎日測定した。また、毎月卵質検査を行い、Eggマルチテスタ(EMT-7300Ⅱ)および卵殻強度計、卵殻厚さ計を用い、卵重や卵黄重、卵白重、卵白高、卵黄色、ハウユニット値、卵殻強度、卵殻厚を測定した。【結果】試験期間中の飼料要求率は対照区に比べ1.5%区および3%区が有意に低値を示した。また、摂食量は対照区と1.5%区には有意差がなかったものの、3%区が最も高値を示し対照区および1.5%区との間に有意差が認められた。産卵率は対照区に比べ1.5%区が有意に高値を示した。卵質では、試験開始2ヶ月目以降は卵黄重が対照区に比べ1.5%区および3%区で有意に高値を示した。以上より、アメリカミズアブ幼虫は採卵鶏用飼料として利用可能であり、魚粉と代替すると産卵率や卵重、飼料効率が向上することが示唆された。