The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

2. 遺伝・育種

2. Genetics/Breeding

[P2-12] ホルスタイン種におけるメタン関連形質に関する遺伝的パラメーターの推定

〇Yoshinobu Uemoto1, Kohei Suzuki2, Masahiro Masuda3, Kouta Uchizawa3, Kenji Hashiba2, Yuki Nishikawa2, Takatoshi Kojima2, Shinichiro Ogawa1, Masahiro Satoh1, Fuminori Terada4 (1.Tohoku Univ., 2.NLBC, 3.NLBC Niikappu station, 4.NARO)

【目的】近年、牛メタン産生量(CH4)について個体間差の遺伝的な影響が報告されている。本研究では、ホルスタイン種におけるメタン関連形質(CH4、メタン・二酸化炭素比(CH4/CO2)、エネルギー補正乳量(ECM)あたりのメタン産生量(CH4/ECM)および余剰メタン産生量(RMP))の遺伝率を推定し、メタン関連形質と乳量との遺伝的関連性を調査することを目的とした。【方法】家畜改良センター新冠牧場で飼養されたホルスタイン種雌牛について、搾乳ロボット内で半導体レーザー分光法によりCH4/CO2を測定した。2018年から2020年の間の7期間でそれぞれ1週間測定し、その平均値を各期間の記録とした。最低2記録を有する182頭から得られた合計520記録および血統情報1570頭を用いた。また、乳量は測定期間の平均値を用いた。メタン関連形質の遺伝率および反復率を推定し、メタン関連形質間および乳量との遺伝相関を推定した。【結果】メタン関連形質の遺伝率は、0.09から0.17の範囲で推定され、反復率は0.41から0.46と中程度の推定値を示した。また、乳量との遺伝相関は、CH4では0.91と望ましくない高い推定値を示す一方、CH4/ECMとは-0.76、RMPとは-0.11と望ましい遺伝相関を示した。特にRMPは乳量と独立した選抜指標として活用できる可能性が示唆された。