The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-01] ブロイラーの腸管グルコース吸収における匂い物質の影響

〇Tatsuyuki Takahashi1, Chiharu Tokigawa1, Issei Yokoyama1, Keizo Arihara1, Takaharu Kozakai2, Yohei Kurose1 (1.Kitasato Univ., 2.Yamagata Univ.)

【目的】肉養鶏であるブロイラーの腸管グルコース吸収は、孵化後1週齢で最も高く、2週齢以降では著しく低下する。しかしながら、この低下要因については未だ不明である。ブロイラーの腸管上皮組織において、いくつかの嗅覚受容体の遺伝子発現量が週齢に伴い変化すること、腸内環境は成長に伴い大きく変化することから、腸内匂い物質の量的・質的な変化が腸管グルコース吸収に影響を与える可能性がある。本研究では、成長に伴い変化する腸内匂い物質を同定し、それらが腸管グルコース吸収に与える影響を検討した。【方法】実験1:1週齢、2週齢および5週齢の雄ブロイラーを用いて、これらの空腸内容物を採取した。内容物中の匂い物質をヘッドスペース法によって捕集し、GC/MS分析によって同定した。実験2:同定した匂い物質について、1週齢における腸管グルコース吸収に及ぼす影響を反転腸管法を用いて種々の濃度(0.1 mM、1 mM、10 mM)で検討した。【結果】同定した匂い物質のうち、シネオール、ジアセチル、アセトイン、シトロネロールの4種の匂い物質を候補物質として供試した。シネオール、ジアセチルあるいはアセトイン刺激では、コントロールと同程度の漿膜側グルコース濃度の上昇が見られた。一方、シトロネロール刺激では、漿膜側グルコース濃度の有意な上昇が見られなかった。以上より、シトロネロールは腸管グルコース吸収を抑制する可能性が示唆された。