The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-17] 筋原線維内の太いフィラメントにおけるミオシン分子置換に及ぼすユビキチンリガーゼの影響

〇Emi Ichimura1, Koichi Ojima2, Takahiro Suzuki3,1, Ken Kobayashi1, Takanori Nishimura1 (1.Hakkaido Univ., 2.NARO, 3.Kyusyu Univ.)

【目的】私達は、筋原線維の太いフィラメントを構成するミオシン分子は3時間で約50%が置き換わること、この短時間の置換には新規合成ミオシン分子が重要であることを示した(第116、120回本大会)。しかし、筋原線維内のミオシン分子置換に及ぼすタンパク質分解系の影響については不明である。本研究では、ミオシン関連ユビキチンリガーゼの1つであるOzzの過剰発現がミオシンの置換に影響するかを検討した。【方法】鶏胚胸筋由来の骨格筋細胞にGFP-ミオシン重鎖(Myh)とmCherry-Ozzを発現するコンストラクトを遺伝子導入後、分化誘導し筋管を形成させた。この筋管を用いてGFP-Myhの置換様相を光退色後蛍光回復法で調べた。【結果】速筋型(GFP-Myh1)、遅筋型(GFP-Myh7)あるいは胚型(GFP-Myh3)のミオシン分子とmCherry-Ozzを共発現する筋管を用いてGFPの蛍光回復を検討した。Ozz過剰発現下におけるGFP-Myh1およびGFP-Myh7の蛍光回復は、対照と同程度であった。しかし、GFP-Myh3の蛍光回復は対照よりも有意に抑制された。また、mCherry-Ozzは細胞質画分には存在せず、筋原線維画分にのみ存在した。Ozzの過剰発現がGFP-Myh3の置換を特異的に抑制したことから、筋原線維における胚型ミオシンの置換にユビキチンリガーゼが関与することが示唆された。