The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-26] ブタiPS細胞の樹立と間葉系幹細胞への誘導

〇Haruka Enomoto1, Haruki Shibuya2, Kotaro Seki2, Katsuhiko Arai1 (1.Graduate School, Tokyo University of Agriculture and Technology, 2.Tokyo University of Agriculture and Technology)

【目的】ヒトiPS細胞では、ゲノムへの外来遺伝子の挿入が低く安全性の高いエピソーマルベクターの利用並びにiPS細胞誘導培地への数種類の低分子化合物の添加がその誘導効率を上げることが報告されている。そこで、これらの手法をブタiPS細胞の樹立に応用し、さらに間葉系幹細胞(iMSC)への誘導を試みた。【材料と方法】マトリゲル塗布培養皿へ播種されたブタ雄皮膚由来の線維芽細胞に対して、エピソーマルベクターに挿入した6種類の初期化遺伝子(Oct-4, Sox2, Kfl4, L-Myc, Lin28, mp53DD)をリポソーム法により導入した。続いてLIF、bFGFおよび5種類のシグナル阻害剤の添加によりiPS細胞を樹立し、フィーダーレス培地に馴化させた後、種々の特性解析を行った。iMSCへの誘導はALK阻害剤存在下で行い、種々の特性解析を行った。【結果および考察】樹立したiPS細胞はアルカリホスファターゼ、Nanog等のES細胞マーカーを高発現し、異常染色体は確認されず、また奇形腫の組織学的検索により三胚葉由来組織の形成が確認された。一方、iPS細胞より誘導されたiMSCは脂肪、軟骨・骨への分化能を有し、CD44、CD90およびCD105の発現上昇が確認された。今後はネガティブマーカーの解析等、樹立したiMSCの詳細な特性解析を行うとともに、他の組織細胞への誘導を試みる予定である。