The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-32] 放牧飼養するDouble-muscled日本短角種の脂肪滴含有筋線維と筋線維型構成割合

〇Reina Fujimoto1, Yuki Harashima1, Kana Nohara1, Tatsuyuki Takahashi1, Yohei Kurose1, Hideki Ogasawara1 (1.Kitasato Univ.)

【目的】筋肥大を抑制するミオスタチンが部分欠損するDouble-muscled (DM)日本短角種は通常の日本短角種と比較して、穀物給与下で産肉性が1.5倍と高く、その筋線維型構成は速筋型であるⅡB型筋線維が多いことが報告されている。しかしながら、放牧飼養するDM日本短角種の筋線維型特性は不明である。本研究では、放牧飼養するDM日本短角種の大腿二頭筋における筋線維型構成と脂肪滴含有筋線維の割合を解析した。
【方法】DMホモ型(雌雄各1頭)、DMヘテロ型(去勢雄1頭)を用いて、5月末から10月末まで放牧飼養し、放牧開始前と放牧中期にバイオプシー法で大腿二頭筋(近位部, 中遠位部)から筋組織を採取した。得られた筋組織は組織化学的染色を行い、筋線維型構成(Ⅰ, ⅠD, ⅡA, ⅡB型)および脂肪滴含有筋線維の割合を算出した。
【結果】ホモ型の両部位において、時期に関わらず筋線維型構成割合はⅡB型筋線維の割合が高く、特に近位部で顕著であった(ホモ型:54.2±3.1% vs ヘテロ型:11.0±2.5%)。また、放牧中期で全個体、両部位の脂肪滴含有筋線維および遅筋型であるⅠD型筋線維が増加した。以上より、放牧飼養するDM日本短角種の大腿二頭筋では放牧飼養により遅筋型に移行し、脂肪滴含有筋線維が増加する一方、ホモ型では主に遅筋型で構成される近位部でもⅡB型筋線維の構成割合が高いことが明らかとなった。