The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-35] 頻回搾乳がヤギ乳汁中抗菌因子濃度に及ぼす影響

Rika Harada1, Takahiro Nii1,2, Yukinori Yoshimura1,2, 〇Naoki Isobe1,2 (1.Grad. Sch. Integrated Sci. for Life. Hiroshima Univ., 2.Res. Center for Anim. Sci. Hiroshima Univ.)

[目的]ヤギの搾乳頻度を1日1回から2日1回に削減した後、再び搾乳頻度を1日1回に戻すと、S100A7等の乳汁中抗菌因子濃度が増加することを明らかにした。本研究では、搾乳頻度の増加が抗菌因子濃度の上昇を誘起するかどうかを検討した。[方法]泌乳期のシバヤギ6頭を供試し、頻回搾乳(5回/1日)を1日行った後、通常搾乳(1回/1日)を7日間行った。乳汁は乳量および体細胞数を測定した後に、遠心分離して脱脂乳中の抗菌因子(IgA、Lactoferrin(LF)、およびS100A7)およびInterleukin-22(IL-22、S100A7産生促進因子)を測定した。[結果]乳量は頻回搾乳後に増加したが、体細胞数、乳汁中IgAおよびLF濃度は頻回搾乳中に増加した。S100A7濃度は頻回搾乳中に緩やかに増加し、頻回搾乳終了後4日目以降に急増した。IL-22は、頻回搾乳中および頻回搾乳終了後に増加した。以上の結果から、搾乳頻度を一時的に増加させることにより抗菌因子の乳汁中濃度が上昇することが明らかとなった。また、S100A7の濃度増加はIL-22を介している可能性が示された。