The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

ポスター発表

4. 形態・生理

4. Morphology/Physiology

[P4-38] オリーブオイル摂取によるマウス筋内脂肪蓄積の促進はDGAT1の増加に起因する

〇Yusuke Komiya1, Masaru Ochiai1, Keizo Arihara1 (1.Kitasato Univ.)

【目的】筋内脂肪(IMTG)は食肉の軟らかさと正の相関があり、その増加は食肉の付加価値向上につながる。我々はこれまでに、オリーブオイル摂取により、マウスのIMTGが増加することを報告してきた。本研究では、オリーブオイル摂取による骨格筋の脂質代謝関連因子の発現量の変化、およびIMTG蓄積を促す因子を明らかにすることを目的とした。【方法】8週齢のC57BL/6J雄性マウスを使用した。7%大豆油およびオリーブオイル配合飼料を用意し、8週間飼育を行った。飼育終了後、骨格筋を摘出し、液体窒素内で凍結粉砕した。腓腹筋からクロロホルム/メタノール(2/1、v/v)溶液により脂質を抽出し、トリアシルグリセロール(TAG)量を測定した。またtotal RNAおよびタンパク質を抽出し、qPCRおよびウエスタンブロッティング法により脂質代謝関連因子の発現量を解析した。【結果および考察】オリーブオイル群でTAGの有意な増加が確認された。qPCR解析より、脂質の蓄積(SREBP1、DGAT1、CD36、FASN)および代謝促進(PDK4、UCP3)に関わる遺伝子のmRNA発現量がオリーブオイル群で有意に増加した。またウエスタンブロッティング解析より、DGAT1のタンパク質発現量の有意な増加が確認された。以上より、オリーブオイル摂取はDGAT1を増加させることによりIMTGの蓄積を促進させることが示唆された。