The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. Animal products technology

[P5-12] 異なる栄養飼養条件および均質化条件における放牧牛乳の官能評価特性

〇Sadaki Asakuma1, Yasuko Ueda1, Yuka Shinoda1, Nozomi Honda2, Kenji Uchida2, Koki Fujioka3, Kenji Sudo1 (1.NARO HARC, 2.Yotsuba R&D Center, 3.NARO RCAIT)

【目的】放牧飼養において想定される「乳牛のTDN給与量が不足する飼養条件」、および牛乳の口当たりや風味に影響を及ぼすとされる「均質化条件」が、放牧牛乳の官能評価特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として実験を行った。
【方法】農研機構北農研内圃場において2018年および2019年にそれぞれ搾乳牛8頭を用いて放牧試験を行った。昼夜放牧に加えて、補助飼料としてグラスサイレージおよび濃厚飼料のTDN給与量を110%とする充足区と90%に制限した不足区の2区を設け、4週間飼養後の生産乳を原料乳とした。原料乳は、よつ葉乳業中央研究所にて、高温短時間殺菌(HTST、72℃15秒)および均質化(ホモとノンホモの2処理)を行い、官能評価試験に供した。官能評価試験は、4種類(栄養条件2区×均質化条件2区)の牛乳を同時に2種類ずつ、100名のパネリストに4つの組み合わせで提示し、9 項目(香りの強弱、香りの良悪、甘味の強弱、コクの強弱、後味の強弱、新鮮さ、ミルク風味、おいしさ)について嗜好型の2点比較法により実施した。
【結果】官能評価の結果、均質化条件が同じである場合、栄養条件が異なっても嗜好性に有意な違いは認められなかった。一方、同一栄養条件において均質化の有無で牛乳の嗜好性に有意な違いが認められ(p<0.05)、充足区では均質化された牛乳が好まれ、不足区では均質化されていない牛乳が好まれた。