The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-01] ホルスタイン種初産乳牛の分娩難易度に関わる単胎胎子種と体型形質の影響

〇Mari Aoki1,2, Osamu Sasaki3, Akiko Nishiura3, Ryo Sugiura1,2, Taro Oka4, Shigeki Yamaguchi5, Mitsuo Aihara5, Takefumi Osawa6 (1.Research Center for Agricultural Information Technology, NARO, 2.Hokkaido Agricultural Research Center, NARO, 3.Institute of Livestock and Grassland Science, NARO, 4.The Holstein Cattle Association of Japan, 5.Livestock Improvement Association of Japan, 6.National Livestock Breeding Center)

【目的】初産牛は難産を起こし易いと言われ,難産は分娩後の生産に影響して経済的な損失を生む.外観から非侵襲的に難産の予測ができれば,正確な看護計画作成が可能になる.そこで分娩難易に影響する母牛の体型的な要因を明らかにするため,初産時の分娩難易スコアについて体型調査記録から難産程度が推測できるかを試みた.【方法】1991年から2018年までの牛群検定データおよび体型調査記録,繁殖記録から単胎分娩の初産牛のみ422,794頭のデータを抽出した.胎子種はホルスタイン種,黒毛和種,F1(黒毛和種×ホルスタイン種),雑種(F1以外)の4種とした.分娩難易度を目的変数にし,胎子の性×品種と線形体型形質を説明変数の候補として重回帰分析を行った.体型改良の変化を見るため,期間を全期間から前半と後半,さらに後半を2つに分け,各期間を分析した.【結果】ホルスタイン雄,黒毛和種雄,雑種雄の場合,分娩難易度が上がり,F1雌の場合は分娩難易度が下がる傾向が見られた.回帰式の自由度調整済み決定係数は,全期間では0.038で,近年になると体型審査値が分娩難易度に与える影響は少なくなる傾向が示された.体型形質は,体の深さ,鋭角性,蹄の角度,後ろ乳房の幅,乳房の深さが関係し(p<0.01),蹄の角度,乳房の深さは,審査値が高いと分娩難易度を下げる傾向が見られた.