The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-04] TDN充足率の異なる泌乳牛の放牧地における採食行動の比較

〇Yuka Shinoda1, Sadaki Asakuma1, Yasuko Ueda1, Shingo Tada1, Hiroyuki Obanawa1, Kenji Sudo1 (1.NARO HARC)

【目的】放牧飼養において、乳牛の栄養状態が異なる場合、採食行動や草地利用が異なる可能性がある。本報告では、栄養状態が採食行動に及ぼす影響を明らかにするために、補助飼料給与量の違いによりTDN充足率が異なる放牧泌乳牛の採食行動を比較した。
【方法】2020年6月18日から4週間、農研機構北農研内(札幌市)の圃場において泌乳牛8頭を放牧した。放牧地は、専用地2.3 haと採草兼用地1 haの2牧区から構成され、4~7日間隔(計5期)で交互に利用した。補助飼料はグラスサイレージと配合飼料とし、TDN充足率を110%とするC区と80%に制限したL区の2処理区を設定した。供試牛にはGNSSロガーと加速度計を装着し、放牧地での採食行動を記録した。さらに、UAVを用いて放牧地を空撮し、数値表層モデル(DSM)を作成して、各放牧期における放牧地の状態を把握した。解析には放牧専用地を利用した第1、3、5期のデータを用いた。
【結果】二元配置分散分析を用いて放牧地における採食時間を比較した結果、TDN充足率および放牧期の違いによる有意な差が見られた。各放牧期における処理区間の比較では、第3期と第5期にC区に比べてL区の採食時間が有意に長かった(P<0.05)。さらに各処理区における放牧期毎の比較では、C区は第3期に採食時間が低下したが、L区では維持された。