The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-08] ミネラルサプリメントの形状がウシの行動とミネラルサプリメント摂取量に及ぼす影響

〇Hirohiko Kume1, Hidetoshi Kakihara1, Michiru Fukasawa1, Kaoru Sato2, Shin-ichiro Ogura1 (1.Tohoku University Graduate School of Agricultural Science, 2.Nippon Zenyaku Kogyo Co., Ltd)

【目的】ウシの飼育ではミネラル補給のためミネラルサプリメント(MS)が広く用いられているが,摂取実態の解明は進んでおらず,摂取量の決定要因は分かっていない。本研究では,ウシに異なる形状(固形と粉末)のMSを給与することで,口を動かす欲求の違いがウシの行動とMS摂取量に及ぼす影響を検討した。

【方法】MSとして同一組成の固形塩および粉末塩(日本全薬工業製)を使用した。黒毛和種成雌牛6頭を用い,固形区,粉末区および両方給与区を設け,3頭×3処理のラテン方格を2回行った。馴致期間7日間,調査期間3日間として,調査期間中毎日のMS摂取量の測定と48時間の行動調査を行った。調査終了時に採血を行い,血清中コルチゾル濃度を測定した。

【結果】MS摂取量は固形区(0.22±0.09 g/日/kgBW0.75)が粉末区および両方給与区(0.53±0.22および0.53±0.27 g/日/kgBW0.75)にくらべ少ない傾向があった(P<0.1)。舐塩時間は粉末区(3.8±2.2 分/日)が固形区および両方給与区(12.9±5.6および11.3±4.9 分/日)にくらべ短かったが有意差はなかった。採食,反芻,休息および飲水時間は処理間で有意差はなかったが(P>0.1),異物舐め時間が固形区で粉末区および両方給与区よりも短くなった(P<0.05)。血清中コルチゾル濃度に処理間差は無かった(P>0.1)。