The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-22] 血乳検査装置の研究開発

〇Takashi Sugawara1, Takashi Sugawara1, Noriyuki Shinomiya1 (1.Tokachi-Foundation)

【目的】血乳は畜安法で定める加工原料の規格基準において、規格外と定められており原料としての取引が禁じられている。検査は、目視による色沢確認であるが、目視検査は外乱光の影響で見え方が安定しない上、血液濃度0.01%が一般的に視認限界とされており測定精度は熟練の経験者に委ねられていた。このような背景から生乳に含まれる血液量を数値化し、曖昧性を排除できる新たな検査手法の開発が求められている。

【方法】本研究では、分光測定技術とディジタル信号処理を用い、ヘモグロビンの吸光特性を解析することで、血液量の定量化を実現できる血乳検査装置を開発した。

【結果】本装置では、ハードウェア処理による測定技術を採用することで、数十秒で血液濃度の推定できるため、精密検査用途で使用される従来方式(遠心分離法)に比べて、測定時間が大幅に短縮された。結果が数値化されることにより、視認では確認できなかった乳房炎等の炎症性の乳腺疾患や打撲等の物理的な損傷により生じる潜血が検知可能で、個体又はバルクタンク等のトレンド情報を把握できる。本装置は、集乳車にも搭載するため小型・軽量化が図られており、約1ccの試料で判定ができる。