The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. Management/Environment

[P6-24] 混合堆肥複合肥料の連用が土壌の微生物多様性と理化学性に及ぼす影響

〇Takeshi Mizuki1, Makoto Shiraishi1, Shinichi Moritsugu2, Masaya Ooya3, Naokuni Ueda3, Tatsuki Washio3, Takashi Ogino4 (1.Institute of animal production Okayama prefectural technology center for agriculture, forestry and fisheries, 2.Department of Dissemination Collaboration Okayama prefectural technology center for agriculture, forestry and fisheries, 3.Research Institute for Agriculture Okayama prefectural technology center for agriculture, forestry and fisheries, 4.Sankou Co., Ltd.)

【目的】混合堆肥複合肥料は堆肥の土づくり効果と化学肥料の高い肥効を併せもつ肥料として期待されているが、その連用が土壌の微生物に及ぼす影響についての報告は少ない。そこで、第124回大会で報告した夏まきキャベツ向け混合堆肥複合肥料(以下、開発肥料)による連用効果を検討した。【方法】試験区は、高度化成肥料主体の分施体系、有機化成肥料主体の分施体系、開発肥料の全量基肥施肥体系の3区とした(3反復乱塊法、1区18 m2)。当センター試験圃場において、2015年から2016年にキャベツを2作、2017年から2019年にハクサイを3作栽培した(3作目と5作目の施肥前に土壌消毒を実施)。4作目の施肥前、定植後、結球前および収穫後、ならびに5作目収穫後の土壌を採取し、一般細菌および糸状菌の多様性をPCR-DGGEにより評価した。また、各年の生育・収量と5作目収穫後の土壌の理化学性を調査した。【結果】開発肥料での生育・収量は、いずれの年も他の試験区と同等であった。土壌微生物の多様性に試験区間の有意差は認められなかった。また、5作目収穫後の物理性にも有意差は認められなかった。一方で、土壌中の可給態窒素、交換性苦土、熱水抽出性ホウ素などが有意に高くなるなど、化学性の改善が認められた。これらの理由として、開発肥料由来の有機物量が少なかったこと、原料として配合した硫酸マグネシウム・ホウ砂などの影響が考えられた。