The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

優秀発表賞応募講演

優秀発表賞応募講演

Best Presentation Award 5

Sun. Mar 28, 2021 9:00 AM - 10:30 AM ライブ配信

座長:木村 康二(岡山大学)、原山 洋(神戸大院農)、青山 真人(宇都宮大学農学部)、小泉 聖一(日大生物資源)

視聴はこちら(Zoom)
パスコード:328426

10:15 AM - 10:30 AM

[VYS-06] 畜産教育はアニマルウェルフェア普及に寄与するのか?家畜アニマルウェルフェアに対する日本とオランダの学生の意識を調査する

〇Shen Dan1, Shigeru Morita2, Tetsuya Seo3, Eddie AM Bokkers4 (1.Tohoku Univ., 2.Rakuno Gakuen Univ. , 3.Obihiro Univ., 4.Wageningen University & Research)

集約型畜産はEUにおける家畜アニマルウェルフェア(FAW)の問題意識を引き起こしたが、日本の消費者の間でAWの概念がまだ十分に浸透していない。本研究はアンケート調査を通して日本およびオランダの大学生のFAWへの意識を調べ、畜産教育を受けた学生と受けていない学生を比較した。カイ二乗検定で畜産教育と回答の関連性を算出した。日本学生とオランダ学生の双方で畜産教育を受けた学生はAWの基本知識や家畜の飼育状況を知っていると答えた者が多かった。FAWが重要だと考える理由として、畜産教育を受けた日本学生の中でFAWは家畜生産性を高めるからと答えた者が多く、対して畜産教育を受けたオランダ学生は人道的な理由でFAWを考慮すると答えた学生が多かった。畜産教育が学生のFAW認証付き畜産物を選ぶ頻度を高めたわけではなかった。認証付き畜産物を選ぶ理由として、畜産教育を受けた日本学生は健康性や味だけでなくFAWのために選ぶ学生が多かった。畜産教育を受けた学生はFAWは農家への利益が少ないから関連畜産物を選ばないと答えた者も多かった。オランダ学生と同様に、畜産教育は日本学生の畜産やFAWに関する知識を高める。畜産教育を受けた日本学生はそうでない学生と比べて消費者への利益よりも動物の立場からFAWに配慮する可能性が示された。また畜産教育を受けた学生はより家畜生産の実状をみてFAWを考慮するかもしれない。