パラレルシンポジウム I・II・III・IV
開催日時: 9 月 15 日 15 時より(予定)
※シンポジウム I・II・III・IV は同時開催になります。
いずれもZoomを用います。
※シンポジウム I・II・III・IV は同時開催になります。
いずれもZoomを用います。
I: 家畜におけるゲノミック評価の現状と今後の展望
高密度 SNP チップが市販されて以降、様々な畜種においてその利用法の研究がなされ、高密度 SNP チップを用いた遺伝的能力評価法であるゲノミック評価が、畜産の育種現場にて実用化されてきている。本シンポジウムでは、ゲノミック評価を育種現場にて実施している演者に、ゲノミック評価の現状や今後の展望など、紹介していただく。
世話人・座長:上本 吉伸(東北大学)講演者と演題
上本 吉伸(東北大学)
「開催挨拶・ゲノミック評価の説明」
渡邊 敏夫(一般社団法人家畜改良事業団)
「肉用牛におけるゲノミック評価の実施例」
佐分 淳一(独立行政法人家畜改良センター)
「乳用牛の遺伝的能力評価の現状」
廣瀬 健右(JA 全農)
「豚におけるゲノミック評価」
II: 畜産学における組織幹細胞研究の現在・未来
組織幹細胞は動物のホメオスタシスを支える重要かつ希少な細胞であり、その性質を理解し自在制御することができれば、これまで知られていなかった家畜の生体機能の理解、高価値の畜産物生産、畜産物の生産効率向上が期待される。しかし、幹細胞は体の中にごく少数しか存在しないことから、その機能についての理解は十分に進んでいなかった。近年、モデル動物を中心として組織幹細胞の性質や動態、さらには移植や培養(細胞・オルガノイド)の研究が急速に進んでおり、今後、家畜における幹細胞研究の大きな発展が予想される。本会では、産業・実験動物の骨格筋、生殖腺、ルーメン、心臓、腸管における「組織幹細胞・前駆細胞」と、それらを取り巻く「細胞外環境」を研究する「若手研究者 6 名」による研究紹介を通じ、幹細胞の性質の多様性と共通性を俯瞰しつつ、幹細胞・ニッチ研究が将来の畜産に及ぼすインパクトを議論する場としたい。
世話人・座長:原 健士朗(東北大学)講演者と演題
原 健士朗(東北大学)
「開会挨拶」
鈴木 貴弘(九州大学)
「筋幹細胞が担う筋線維型の制御」
河原 輝宙(東北大学)
「ウシ精子幹細胞の抗老化性」
伊藤 謙(秋田県立大学)
「鶏腸管における Wnt シグナル伝達経路関連遺伝子の発現パターン」
鈴木 裕(北海道大学)
「ウシ反芻胃における幹細胞探索の試みと組織発達における役割」
細山 徹(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)
「筋幹・前駆細胞の維持機構と加齢」
中村 隼明(広島大学)
「精子幹細胞移植の進展と畜産への応用」
III: 黒毛和種の子牛飼養管理と生理・生体情報の活用
黒毛和種の肥育農家において肥育成績や産肉性の向上は年々重要視されている。子牛の出生後、哺乳期、離乳期と育成期への移行期の発育と健康性は、肥育成績と産肉性に深く関連している。本シンポジウムでは、黒毛和種の子牛の発育と健康性に関連する飼育管理方法と生理・生体情報の検証に関連する最近の情勢や研究内容を共有する。
世話人・座長:盧 尚建(東北大学)講演者と演題
木村 信熙(木村畜産技術士事務所)
「黒毛和種子牛の飼養管理の重要性」
乙丸 孝之介(鹿児島大学)
「黒毛和種における個別型哺乳ロボットならびにビタミンを活用した飼養管理について」
鳥居 伸一郎(株式会社 科学飼料研究所)
「子牛のミネラル・ビタミン栄養: 母乳と代用乳の違い」
武本 智嗣(JA 全農)
「育成牛の輸送による悪影響とその低減に関する取り組み」
IV: 畜産物の国際需給と畜産の近未来
世界的規模で発生している新型コロナウイルス感染症は外食産業を中心に食産業全体に多大な影響を与えているが、乳肉卵類の消費は鈍化しつつも好調に推移しており、人の動物性タンパク質摂取量は増加傾向にある。世界的な人口増加傾向だけでなく、国内においても近年の若者の水産物離れや消費者ニーズの変化等により、今後ますます畜産物需要は高まることが見込まれている。一方で、国際的な取り組みとして持続型農畜産業システムの構築が求められており、日本もそれに批准し国策としてその方針を強く打ち出している中で、国家間の自由貿易促進や摩擦問題を踏まえて、世界の畜産物需給情勢と今後の展望、そして畜産業や研究開発が目指すべき方向性について、実業面かつ社会科学的視点からの知見を共有・議論する場としたい。
世話人・座長:須田 義人(宮城大学)講演者と演題
須田 義人(宮城大学)
「開催挨拶」
三石 誠司(宮城大学)
「世界の食肉の生産・消費・貿易動向と今後の展望」
羽田 仁一(JA 全農)
「東北の畜産の現状と将来」
小原 和仁(公益社団法人 全国食肉学校)
「国内外食肉業界の人材育成」