日本畜産学会第129回大会

講演情報

口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理2

2021年9月15日(水) 13:00 〜 14:40 形態・生理 (オンライン)

座長:太田 毅(京大院農)、川端 二功(弘前大農生)、西村 正太郎(九大院農)

[IV-15-25] 分化型平滑筋細胞におけるConnexin43の機能解析

*饗場 万知子1、徳永 亘祐1、穐本 翔太1、片岩 由莉1、中込 睦生2、鈴木 貴弘1、辰巳 隆一1、中村 真子1,2 (1. 九大院農、2. 九大共創学部)

【目的】近年、環境負荷を低減し持続可能な食肉生産方法の開発が求められている。家畜の廃棄部分を削減し畜産副生物を食肉として有効活用するためには、消化管平滑筋細胞の量と質の向上が求められる。その基盤研究としてニワトリ胚砂嚢平滑筋細胞(SMCs : smooth muscle cells)を用いてSMCs分化制御機構を解明する。
【方法】ニワトリ(Boris Brown)15日胚から単離した砂嚢平滑筋部の細胞を無血清培養液にて3日間培養し、リアルタイムRT-qPCRおよびWestern Blottingにより、SMCマーカーであるSmooth Muscle Actin (ACTA2)、Calponin1 (CNN1)、Connexin43、Desminの発現を調べた。また、蛍光免疫染色法を用いて細胞内局在解析を行った。
【結果及び考察】リアルタイムRT-qPCRとWestern Blotting解析の結果、いずれのマーカーも全ての培養期間で発現が確認され、CNN1、Connexin43 、Desminは培養2日目、3日目で発現増加が認められた。また蛍光免疫染色から、Connexin43が細胞間に局在していることが確認できた。これらから、Connexin43がSMCの分化に関係していると考えた。現在は10%FBSを含む培養液でSMCsを脱分化させ、Connexin43の発現および局在の変化の有無を解析中である。