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[PSY1-03] 豚におけるゲノミック評価
Meuissenら(2001)により提案されたゲノム選抜法は量的形質においても効率的に改良ができることが示され、数万のSNP多型を効率的にかつ低価格で判定できる解析技術や遺伝的能力評価手法の開発が進んだことにより、実際の育種改良の現場でも使用できる技術が確立されている。 本会では遺伝子情報を用いた豚の育種改良技術に関し、これまで様々な育種マーカーの開発を行ってきたものの、実際の育種集団での積極的な活用は難しく、参考程度の利用に留まっていた。その後、数万のSNP多型判定が可能な豚用のチップが販売され、本会でも比較的早い段階で個体のSNP情報の収集を開始したが解析費用が高額であり、さらに実際の育種集団での活用方法に大きな課題があった。そのような状況の中、Misztalら(2009)が発表したシングルステップGBLUP法を用いることでタイピングデータの有無に関わらず、従来のBLUP法と同様の手法で各個体のゲノム育種価を計算できるようになったことから豚の育種改良現場でゲノミック評価が可能となった。現在、本会の豚の育種改良ではこれまで収集してきた約1万頭のSNPデータ、数万頭の形質データをもとにゲノム育種価による遺伝的能力評価を行うことで飛躍的な成果をあげている。