[V-15-21] Lactobacillus crispatus KT-11株S-layerタンパク質のヒトロタウイルス感染抑制作用
【目的】Lactobacillus crispatus KT-11株のS-layerタンパク質(SLP)は感染抑制作用が期待される素材であり、これまでサルロタウイルス感染抑制作用を報告してきた。ヒトロタウイルスはVP4の遺伝子型(P型)の違いによりサルロタウイルスと異なる標的を認識することが明らかになっているが、それに対する有効性は明らかではない。本研究ではKT-11 SLPがヒトロタウイルス感染に及ぼす作用について明らかにすることを目的とした。
【方法】KT-11 SLPは塩化リチウム抽出法により得た。主要なヒトロタウイルスであるP[4]型のDS-1株とP[8]型のWa株を用い、ヒト腸管上皮Caco-2細胞に対する感染系を用いた。ウイルス感染前と後にKT-11 SLPを作用させ、感染後のVP6発現量を指標に評価を行った。
【結果】KT-11 SLPはDS-1株感染前からCaco-2細胞培養系への添加により、VP6発現を濃度依存的に有意に抑制し、感染時における抑制機構の存在が示唆された。しかしWa株に対しては、同様の感染前処理であっても明確な抑制効果が確認されなかった。以上の結果からKT-11 SLPにP[4]型のヒトロタウイルス感染抑制作用があることが示唆されたが、その作用にはP[8]型との感染標的構造または感染様式の違いが大きく関係している可能性が考えられる。
【方法】KT-11 SLPは塩化リチウム抽出法により得た。主要なヒトロタウイルスであるP[4]型のDS-1株とP[8]型のWa株を用い、ヒト腸管上皮Caco-2細胞に対する感染系を用いた。ウイルス感染前と後にKT-11 SLPを作用させ、感染後のVP6発現量を指標に評価を行った。
【結果】KT-11 SLPはDS-1株感染前からCaco-2細胞培養系への添加により、VP6発現を濃度依存的に有意に抑制し、感染時における抑制機構の存在が示唆された。しかしWa株に対しては、同様の感染前処理であっても明確な抑制効果が確認されなかった。以上の結果からKT-11 SLPにP[4]型のヒトロタウイルス感染抑制作用があることが示唆されたが、その作用にはP[8]型との感染標的構造または感染様式の違いが大きく関係している可能性が考えられる。