[V-15-23] 豚空腸オルガノイドを活用したイムノバイオティクス菌株のロタウイルス増殖抑制効果のex vivo評価
【目的】ロタウイルス(RV)は養豚の生産性に影響する常在性下痢の主要因であるが、国内で市販ワクチンはない。宿主免疫調節機能をもつイムノバイオティクスはRV感染症対策として期待されるが、in vivo評価に係る労力とコストが実用化への律速となっている。本研究ではin vitroとin vivoをつなぐ新たな評価系として、個体の遺伝的要因を反映する組織培養である豚空腸オルガノイド(PJO)を用い、イムノバイオティクスのRV増殖抑制効果のex vivo評価を行ったので報告する。
【方法】SPF農場で生産されたデュロック種の雄5頭(2~3週齢、2腹由来)より空腸を採取しPJOを5株作製した。供試菌株には豚由来乳酸菌A及びBを用い陰性対照にはPBSを使用した。熱不活化した菌体で単層培養したPJOを48時間感作した後RVを接種し、1時間後のRV吸着量と24時間後のRV感染価を測定した。
【結果】乳酸菌添加によるRV吸着量への影響はPJO 5株ともで認められなかった。一方、24時間後のRV感染価は陰性対照と比較し、乳酸菌A添加でRVの感染価上昇傾向が3株、不変または低下傾向が2株であり、乳酸菌B添加で感染価上昇傾向が3株、不変が2株であった。これらの結果より、PJOはイムノバオティクスのex vivo評価系として活用できる可能性が示唆された。
【謝辞】イノベーション創出強化研究推進事業(01002A)
【方法】SPF農場で生産されたデュロック種の雄5頭(2~3週齢、2腹由来)より空腸を採取しPJOを5株作製した。供試菌株には豚由来乳酸菌A及びBを用い陰性対照にはPBSを使用した。熱不活化した菌体で単層培養したPJOを48時間感作した後RVを接種し、1時間後のRV吸着量と24時間後のRV感染価を測定した。
【結果】乳酸菌添加によるRV吸着量への影響はPJO 5株ともで認められなかった。一方、24時間後のRV感染価は陰性対照と比較し、乳酸菌A添加でRVの感染価上昇傾向が3株、不変または低下傾向が2株であり、乳酸菌B添加で感染価上昇傾向が3株、不変が2株であった。これらの結果より、PJOはイムノバオティクスのex vivo評価系として活用できる可能性が示唆された。
【謝辞】イノベーション創出強化研究推進事業(01002A)