管理・環境、畜産経営

[VI-15-03] 母豚をウィークリー管理している生産農場におけるロット単位の生産性の分析

*Yosuke Sasaki¹, Seiya Murano², Tomoya Kohigashi² (1. University of Miyazaki, 2. Miyazaki Prefectural Economics Federation of Agricultural Cooperatives)

【目的】養豚生産農場では、安定したピッグフローの構築や母豚や子豚への集約的管理のために、母豚を群としてグループ化するグループシステムが導入されている。グループシステム管理では母豚群をある一定の間隔で集約的に管理することにより、離乳・交配・分娩を一定のタイミングに集中して管理することが可能になる。ウィークリー管理では週単位で母豚を管理し、これをロットと呼ぶ。本研究では、母豚をウィークリー管理している生産農場におけるロット単位の生産性と産次情報の関連性を分析することを目的とした。【方法】本調査は宮崎県に所在する養豚生産農場1農場を対象として行った。本農場はF₁交雑種の母豚を約1300頭飼養しており、母豚をウィークリー管理している。分析には2020年の1年間のデータを用いた。対象期間中における分娩記録数は3184記録であり、ロット毎の平均分娩頭数は61頭であった。ロット毎のデータとして、平均産次や分娩および離乳時成績のデータを算出した。【結果】各ロットの平均生存産子数は13.3頭であり、平均産次との関連性はみられなかった。一方、平均死産子豚数は平均産次と正の相関がみられた。平均哺乳中事故率は平均産次との関連性はみられなかった。また、離乳後7日以内交配割合および初回交配時分娩率は平均産次と正の相関がみられた。本研究より、ロットの産次情報と生産性の関連性が確認された。