The 129th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Presentation information

口頭発表

6. Management・Environment

管理・環境、畜産経営

Wed. Sep 15, 2021 9:00 AM - 11:30 AM 管理・環境、畜産経営、動物福祉 (オンライン)

Chairperson:Kenji Nekomoto

[VI-15-12] 黒毛和種における縞模様柄ペイントの吸血昆虫防除効果

*Toh-ichi Hirata1, Haruka Ichino2, Hiroki Ikeda2 (1. Omyoujin Animal Farm, Iwate Uni., 2. Omyoujin Animal Farm, Iwate Uni.)

【目的】近年我が国で発症数が急増している牛伝染性リンパ腫(EBL)の感染拡大を防止する方法を検討するため,牛に白黒の縞模様を施すことがEBLを伝搬するアブの牛体への付着数やウシの行動にどのような影響があるのかを調査した.【方法】黒毛和種牛に黒と白の縞模様(B&W),黒の縞模様(B),および縞模様なし(CONT)の3つの試験区を設定した.3日間で1セットの試験を6回行い,1回につき3頭,計18頭の供試牛を使用した.観察は2020/7/23〜8/23の期間の午前と午後に行い,牛体に付着したアカウシアブ,ウシアブ,その他アブそれぞれの数と,ウシがアブを追い払う頭,耳,皮膚,足,尻尾の行動を20分間1分ごとに記録した.それぞれのウシの観察前後に気象計で気温,湿度,風速を測定した.【結果】アブの付着数は第1〜6回の合計でB&W(2,682匹)がCONT(6,989匹)に比較して有意(P=0.01)に少なかったことから,黒白縞模様はアブに対して忌避効果があると考えられた.B&Wの忌避行動量はCONTに対して頭(P=0.13)と足(P=0.18)で少ない傾向であり,尻尾で有意(P=0.01)に少なかった.以上より,ウシに黒白の縞模様を施すことはアブが牛体に付着することを防ぎ,ウシのアブに対する忌避行動を減らす効果があると考えられる.