The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

2. 育種・遺伝

育種・遺伝1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 12:00 PM Zoom会場2 (オンライン)

Chairperson: Keigo Kuchida, Toshio Watanabe(Livestock Improvement Association Japan Inc.), HIROYUKI Hirooka(Graduate School of Agriculture, Kyoto University), YOSHINOBU UEMOTO, Koichi Hagiya(Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine)

10:30 AM - 10:40 AM

[II-16-10] 枝肉単価に影響する牛枝肉横断面の様々な筋肉および筋間脂肪に関する画像解析形質の遺伝的パラメータの推定

*Yuta Tamagawa1, Mikiya Takahashi1, Keigo Kuchida1 (1. Obihiro Univ)

【目的】牛枝肉単価は,脂肪交雑に大きく影響する。しかし,牛枝肉単価と枝肉横断面の胸最長筋,僧帽筋,広背筋の面積や厚さとの間は正の,筋間脂肪割合との間は負の関係が示された。本研究では,それら画像解析形質の遺伝的パラメータを推定した。【方法】供試牛は,2019年に北海道内の枝肉市場に出荷された黒毛和種1,807頭である。枝肉画像は,ミラー型撮影装置を用いて撮影した左半丸6-7肋骨間横断面の画像を使用した。画像解析形質は,胸最長筋,僧帽筋,広背筋の面積および厚さであり,さらに枝肉横断面全体の筋間脂肪割合の解析を実施した。遺伝的パラメータの推定は,GIBBS1F90を用いた単形質アニマルモデルにより分散成分および遺伝率を推定し,2形質モデルにより遺伝相関を推定した。【結果】胸最長筋,僧帽筋,広背筋の面積,厚さおよび筋間脂肪割合の遺伝率は0.53~0.67と高い値が推定された。枝肉重量と胸最長筋,僧帽筋ならびに広背筋の面積および厚さとの遺伝相関は,0.32~0.67と高い値が推定され,僧帽筋および広背筋の面積と厚さの改良は枝肉単価を上昇させ,枝肉の全体金額の上昇にも寄与することが示唆された。また,筋間脂肪割合と皮下脂肪厚および歩留基準値との間で高い遺伝相関(0.73および-0.71)が推定され,計測が容易な皮下脂肪厚と歩留基準値の改良を進めると,筋間脂肪割合が減少することが明らかになった。