The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

3. 繁殖・生殖工学

繁殖・生殖工学1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 11:20 AM Zoom会場3 (オンライン)

Chairperson: Hiroki Hirayama, Seiji Katagiri, Yasuhisa Yamashita, Hisataka Iwata, Fumie Magata, Koji Kimura

9:20 AM - 9:30 AM

[III-16-03] 妊娠牛の皮下組織間質液グルコース濃度を利用した分娩予知技術の基礎検討

*Takuji Wakatsuki1, Tsukasa Nakamura2, Yumi Ishii2, Kanta Konishi2, Kunimitsu Meguro3, Yuto Taira4, Michiko Ookubo2, Kousaku Souma3, Hiroki Hirayama3 (1. Hro, 2. Tokyo Univ of Agri, Bioindustry, 3. Tokyo Univ of Agri, Grad, 4. Farm note)

【目的】牛の分娩事故低減のため分娩予知器具が普及しつつあるが予知精度などの課題もある。本研究では新たな分娩予知技術の開発のため、皮下組織間質液グルコース(Glu)濃度モニタリングシステムを用いてGlu濃度を継続的に測定し、その変化と分娩時間との関係を解析した。【方法】間質液Glu濃度測定用センサーは、分娩前の乳牛(初産牛4頭、経産牛6頭)の尾根部に装着し、15分間隔でGlu濃度を記録した。分娩予知基準値Aは、Glu濃度60、70、80、90mg/dLの到達とした。分娩予知基準値Bは、3時間毎のGlu濃度移動平均が6時間前の同移動平均に対して10mg/dL以上上昇した時点とした。【結果】Glu濃度は全供試牛で分娩前に上昇し、最高値は112.1±48.7mg/dLと個体差を認めた。供試牛9頭で基準値Aを用いた分娩予知が可能であった。基準値Aから分娩までの時間は60mg/dLが15.2±8.4時間(9頭)、70mg/dLが10.6±6.6時間(8頭)、80mg/dLが7.0±6.5時間(8頭)、90mg/dLが3.3±2.7時間(7頭)であった。基準値Bは8頭で分娩予知が可能であった。基準値A(60mg/dL)とB両方を満たす総合基準では9頭で分娩予知が可能で、分娩までの時間は14.4±7.5時間であった。本研究はGlu濃度を継続的に測定することで分娩予知が可能であることを明らかにした。