The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

1. 栄養・飼養

栄養・飼養3

Fri. Sep 16, 2022 3:00 PM - 5:00 PM Zoom会場3 (オンライン)

Chairperson: Kiyonori Kawasaki, Yoshiaki Hayashi(Faculty of Agriculture, Meijo Univ.), Satoshi Koike, Akihiko Hagino

4:00 PM - 4:10 PM

[III-16-27] 抗菌剤代替としてのWeizmania coagulans SANK70258が仔豚の腸内環境に与える影響の解析

Riyo Murayama1, *Koji Koji Nomoto1, Tatsuo Noguchi2, Yu Shiwa1, Ryouichi Yamada3, Masanori Aida3, Toshiki Matsuo3 (1. Department of Molecular Microbiology, Tokyo University of Agriculture, 2. Department of Agriculture, Tokyo University of Agriculture, 3. Mitsubishi Chemical, Co. Ltd.)

目的:抗菌剤の代替としてのプロバイオティクスの飼料添加が肥育豚の成育および生育過程における腸内フローラおよび腸管環境に与える影響を明らかにする。方法:対象動物 通常分娩で誕生した4元雑種豚(MYBxD,22頭)を用いた。有胞子性乳酸菌製剤 Weizmannia coagulans SANK70258株(三菱ケミカル社製:Wc)を飼料に0.03%添加した。哺乳期から育成期に混餌投与する群と肥育期のみ投与群とに分けた 。3.腸内菌叢および腸内有機酸濃度 豚新鮮便の核酸(DNA)を対象とする次世代シーケンスにより網羅的な腸内菌叢解析を行った。高速液体クロマトグラフィーにて、豚新鮮便中の有機酸濃度を定量解析した。 結果:1.哺乳期および育成期のWcの投与により通期の体重増加率が高かった。2.哺乳期から育成期にかけてWcを投与した群ではこの期間の有機酸濃度が非投与群に比べて高く、肥育期にWcの投与を開始した群では有機酸濃度が大きく上昇した。体重と便中短鎖脂肪酸濃度に正の相関が認められた。3.菌群構成およびα多様性に、成長後にWcを投与した群で腸内フローラへの有意な影響が確認された。Wc投与群の菌叢は哺乳前期から各週令ごとでよりまとまりのある傾向(β多様性)が認められた。結論: 生後早期のWc投与が、腸内菌叢や腸内環境の改善を介して豚の成長促進作用を発揮する可能性が示された。