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[IV-16-04] ニワトリが味覚を感じるL-アミノ酸のプロファイリング
【緒言】味覚は、食物に含まれる栄養素や有害物の検出に重要な役割を果たしており、動物の摂食行動を制御している。L-アミノ酸は、飼料栄養上重要であることから、ニワトリの食物選択に大きな役割を果たすと考えられる。本研究では、味覚と内臓不快感との間で特異的に形成される味覚嫌悪学習を利用することで、ニワトリが味覚を感じるL-アミノ酸の種類をプロファイリングすることを目的とした。【方法】261羽のニワトリヒナ (5日齢)を用いた。毎日試験前に6時間絶水した後、5分間の飲水量を測定した。3日間の飲水トレーニングの後、L-アミノ酸溶液を飲水させ、塩化リチウムを腹腔内投与して腹痛を誘起した。対照群には生理食塩水を等量腹腔内投与した。回復後、再びL-アミノ酸溶液を飲水させ、再度塩化リチウムまたは生理食塩水を腹腔内投与した。その後、水とL-アミノ酸溶液を飲水させ、それぞれの飲水量を比較した。【結果及び考察】20種類のタンパク質構成L-アミノ酸のうち、ニワトリはL-Lys、L-His、L-Val、並びにL-Pro溶液に対して味覚嫌悪学習を示した。またニワトリはL-Arg溶液を有意に忌避した。結論として、ニワトリは生命維持に必要なアミノ酸を積極的に摂取するために、特定のL-アミノ酸に対する味覚を備えている可能性が考えられた。