The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 12:00 PM Zoom会場4 (オンライン)

Chairperson: Takeshi Ohta, Takashi Bungo(Graduate School of Bioshere Sciences, Hiroshima University), Fuminori Kawabata(Faculty of Agr. and Life Sci., Hirosaki Univ.), Toshie Sugiyama, Takahiro Suzuki, Masaru OCHIAI , Sanggun Roh

9:50 AM - 10:00 AM

[IV-16-06] ニホンジカ(Cervus nippon)の舌粘膜組織におけるTRPV1の局在

*Yuichiroh Shiiba1, Kohzy Hiramatsu2, Ken-ich Takeda2 (1. Shinshu Univ., 2. Institute of Agriculture, Academic Assembly Shinshu Univ.)

目的 演者ら(Shiibaら 2021)は,カプサイシンの辛みによりニホンジカ(以下,シカ)の摂食行動を抑制できたものの,その効果は持続しないことを明らかにした.辛みによる痛覚知覚は,カプサイシンを受容するTRPV1の局在があって成立するが,シカにおけるTRPV1の局在は明らかになっていない.本研究では,免疫組織化学的手法を用いてシカの舌粘膜におけるTRPV1の局在を調べた.
材料および方法 長野県伊那市内で,個体数調整のため捕殺された野生雌ジカ3頭(年齢不明)から,捕殺後,直ちに舌粘膜組織を部位別(舌尖部,舌体部,舌根部)に採材し,供試した.サンプルのポジティブコントロールとして,ラット(北山ラベス株式会社,長野)から舌粘膜組織を採材した.採材した組織は定法に従い,パラフィン切片を作製し,一次抗体に抗ヤギTRPV1抗体(15μ/ml希釈)を,二次抗体にヤギ抗ウサギIgG(300倍希釈)を使用して蛍光染色を行い,TRPV1受容体の局在を蛍光顕微鏡下で観察した.
結果 TRPV1と考えられる特異的反応は,舌尖部で発現した.舌尖部の茸状乳頭に味蕾が確認され,その味蕾にTRPV1と考えられる特異的反応が認められた.本研究では,それ以外の部位にTRPV1と考えられる反応は認められなかった.ポジティブコントロールでも,舌尖部にTRPV1の反応が認められた.