The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

4. 形態・生理

形態・生理1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 12:00 PM Zoom会場4 (オンライン)

Chairperson: Takeshi Ohta, Takashi Bungo(Graduate School of Bioshere Sciences, Hiroshima University), Fuminori Kawabata(Faculty of Agr. and Life Sci., Hirosaki Univ.), Toshie Sugiyama, Takahiro Suzuki, Masaru OCHIAI , Sanggun Roh

10:30 AM - 10:40 AM

[IV-16-10] 組織普遍的に発現するCAPNはCAPN3を部分切断する

*Koichi OJIMA1, Shoji Hata2, Susumu Muroya1, Yasuko Ono2 (1. NARO, 2. TMiMS)

【背景・目的】カルパイン(CAPN)はCa2+により活性を制御されるタンパク質切断酵素である。CAPNには組織普遍的に発現するCAPN1およびCAPN2、骨格筋細胞特異的に発現するCAPN3などが存在する。これらのCAPNは酵素学的に活性化する際にN末端側が部分切断されることが知られている。これまで部分切断はCAPNの自己切断により生じることが示されてきたが、他のCPANにより部分切断が引き起こされるのかは不明であった。そこで、本研究ではCAPN3が組織普遍的に発現するCAPNにより部分切断を受けるのか否かを検討した。【方法】酵素活性不全型CAPN3であるCAPN3CSコンストラクトをHEK細胞に導入し、HEK細胞の内在性CAPNを活性化させ、CAPN3CSを基質とするか否かをイムノブロット法により評価した。対照としてCAPNの阻害剤であるカルパスタチンの存在下で同様に実験を行った。【結果・考察】CAPN3CS をHEK細胞に発現させた細胞懸濁液にCa2+を添加しCAPNを活性化させた場合、CAPN3CSの分解断片が検出できた。一方、Ca2の代わりにカルパスタチンを添加するとCAPN3CSの切断断片は検出できなかった。この結果は、CAPN3が組織普遍的なCAPNにより切断されることを示し、異なるCAPN間において互いの活性を制御する機構が存在することを示唆している。