The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

5. 畜産物利用

畜産物利用1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 12:00 PM Zoom会場5 (オンライン)

Chairperson: Kenichiro Shimada, Yasuhiro Funatsu(Department of Food Science and Human Wellness, Rakuno Gakuen University), Ai Egusa, Shiro Takeda, Kenji Fukuda

9:10 AM - 9:20 AM

[V-16-02] 香りセンサーによるチーズ官能評価値の予測可能性の検証

*Kouki Fujioka1 (1. NARO)

【目的】チーズの香りは、チーズの風味を構成する重要な要素の一つである。この香りには、脂肪酸、アルデヒドなどの成分が含まれており、その組み合わせや量によって多様な香りが生み出されている。これらの成分に着目し、香りセンサーを使ったチーズの種類、熟成期間、生産地の分類などの研究が行われてきた。一方で、香りセンサーと官能評価の結果を直接比較した研究は少ない。本発表では、香りセンサーの値からチーズの官能評価(香りの強さ)の値を予測する方法の構築を目的として、回帰モデルの精度検証の結果について報告する。
【方法】市販の香りセンサーを機構の一部に用いて、チーズの下方から揮発成分を測定するセンサー装置を作製した。6種類のチーズについて、同装置による測定と、香り・味に関する官能評価を行ない、これらの値を用いた回帰モデルを作成し、平均絶対誤差を計算した。本解析は既報論文(Fujioka K., Sensors (2021) 21, 8368)の測定・官能評価データを再解析したものである。また、発表には同論文の内容も含まれる。官能評価は農研機構倫理審査委員会の承認を得て実施した。
【結果と考察】喫食前・中・後の香りの強さ、喫食中の味の強さ、及び喫食後の香りの持続性について回帰モデルを構築、平均絶対誤差は0.22~0.57であった。喫食中の香りの精度が最も良く、香りセンサーは同予測に利用できる可能性が示唆された。