The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

5. 畜産物利用

畜産物利用1

Fri. Sep 16, 2022 9:00 AM - 12:00 PM Zoom会場5 (オンライン)

Chairperson: Kenichiro Shimada, Yasuhiro Funatsu(Department of Food Science and Human Wellness, Rakuno Gakuen University), Ai Egusa, Shiro Takeda, Kenji Fukuda

10:30 AM - 10:40 AM

[V-16-10] 卵殻膜ペプチド添加による食肉製品の脂質酸化と物性への影響

*Teppei Kanda1, Akira Meo2, Ryou Sasahara3, Ryoichi Sakata2, Wataru Mizunoya1,2, Shiro Takeda1,2 (1. Graduate School of Azabu Univ., 2. Azabu Univ., 3. Kewpie Corporation)

【目的】第128回本大会で、卵殻膜ペプチド粉末(ESMP)の加熱食肉製品における発色促進効果について報告した。本研究ではESMPによる食肉製品の脂質酸化と物性への影響について検討を行った。【方法】豚モモひき肉、豚背脂肪、氷と食塩を混合し、モデルエマルションを作製した。試料としてESMP、卵白粉末、卵白ペプチド(EWP)粉末をそれぞれ肉重量に対して5%・2.5%・1%ずつ添加混合し、成型した製品をモデルエマルションとした。さらに加熱したものをモデルソーセージとした。モデルエマルションの脂質酸化測定はTBA法を用いて評価した。各製品の加熱離水率、pH、クリープメーターによる物性測定を行った。ESMP添加製品の構造観察は走査型電子顕微鏡を用いて行った。【結果】ESMP 5%・2.5%添加をしたモデルエマルションのTBARS値は無添加区と比べて有意に低値を示した(p<0.05)。ESMP5%添加したモデルソーセージの加熱離水率は他の試験区に比べて有意に低下した(p<0.05)。なお、各製品におけるpHの有意差は認められなかった。EWP5%・2.5%添加モデルソーセージの破断荷重は有意に低減したが、ESMP添加による効果は認められなかった。電子顕微鏡観察では、ESMP添加モデルソーセージの構造は多孔化する傾向が見られ、加熱離水率の低減に寄与している可能性が考えられた。