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[II-20-07] モンテカルロ法を用いた非正規分布に従う牛糞中デンプン含量のサンプルサイズ検討
【目的】正規分布に従わないデータ(例:牛糞中デンプン含量)に対して,モンテカルロ法を用いたサンプルサイズの検討を行った.【方法】同一の飼料を給与している肥育牛の組合にて,合計81個の牛糞サンプルを得た.得られた糞中デンプン含量の分布から確率分布の適合度統計量を用いて,類似している分布を選択した.サンプルサイズ(N=5~200)を設定し,選択した分布から乱数を用いて,それぞれ無作為に10万回抽出した.抽出した標本の平均分布から各サンプルサイズの95%確信区間,平均に対する誤差を算出し,許容誤差の範囲内に収まるサンプルサイズを決定した.【結果】シャピロ-ウィルク検定により糞中デンプン含量が正規分布に従わないことを確認した(p<0.01).糞中デンプン含量は平均3.05(%DM)となり,確率分布の適合度統計量が低かったガンマ分布を選択した.モンテカルロ法の結果より,許容誤差の範囲を±20,30とした場合のサンプルサイズおよび95%確信区間(%DM)は,それぞれN=55-57(2.49-3.66),26-27(2.25-3.97)となった.一方で正規分布を仮定した場合は,それぞれN=49-51(2.44-3.66),22-23(2.13-3.97)となった.以上より牛糞中デンプン含量に対して,正規分布を仮定すると,サンプルサイズを過小評価することが明らかになった.