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[V-20-12] 豚疾病と関連があるDNAマーカー多型と豚熱抗体価との関連について
【背景】2018年に飼養豚への豚熱ワクチンの接種が開始され、子豚での安定した抗体価上昇を確保する方法が模索されている。豚疾病に対する抗病性と関連があるDNAマーカーの遺伝型はワクチン応答に影響を与えることも想定されるため、豚熱抗体価との関連を調査した。【方法】デュロック種子豚28頭(雄11頭、雌17頭)を供試した。母豚1頭から同日に得た初乳を均一化し、5ml/頭を出生日に経口投与した。14日及び30日齢(ワクチン接種日)、接種後2、4及び8週に採血し、市販ELISAキットを用いて豚熱抗体価を測定した。抗病性マーカーはNucleotide binding oligomerization domain 2(NOD2)と我々が第13染色体上に特定したウイルス病に抵抗性が期待されるEnhancer of Immune function and Resistance to disease(EIR)のSNP多型とした。【結果】ワクチン接種前の移行抗体価はNOD2、EIRともに明確な関連は見られなかった。接種後2週ではNOD2多型の抗病性型が感受性型と比較し有意に高かった(P=0.01)が、4週及び8週では差がなかった。EIRでは全期間において関連が観察されなかった。【考察】接種後の抗体価と抗病性マーカー多型との関連が示唆された。今後は、抗病性マーカーが抗体価に及ぼす機構解明に取組む必要がある。