The 131st Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

2. 育種・遺伝

育種・遺伝Ⅰ

Wed. Sep 20, 2023 9:00 AM - 11:50 AM Venue 5 (Lecture Room 4)

Chairperson: Kenta Wada, Shinya Ishihara, Akira Ishikawa, Kohei Kohei, Masaaki Taniguchi, Tomokazu Fukuda

11:40 AM - 11:50 AM

[V-20-17] ウシ妊娠子宮内膜におけるグレリン受容体mRNA発現の個体間/組織間差異

*Masanori Komatsu1,2, Masaaki Taniguchi3, Kazunaga Oshima2 (1. KLCBDA, 2. NARO_WeRARC, 3. NARO_ILGS)

【目的】グレリン受容体(GHSR)は、成長ホルモン放出・摂食等重要な生理機能に関与すると共に、T細胞等による炎症性サイトカインの発現抑制等に関与する。我々は、妊娠子宮内膜におけるGHSRの更なる機能を明らかにするため、ウシ妊娠初期・中期の子宮内膜におけるGHSR1a/1b mRNAの発現を検討した。 【方法】子宮内膜組織は妊娠20、34、48-74、106-140日と発情日の黒毛和種雌牛(各3頭)から、子宮小丘部(CAR)と子宮小丘間部(ICAR)に分けて採取したものを用いた。GHSR1a/1b mRNAの発現測定は、TaqManプローブを用いた定量real-time RT-PCR法で行った。【結果】GHSR1a mRNAの発現は個体や組織部位により欠損するサンプルがあり、その欠損パターンは個体間/組織間で異なっていた。しかし、GHSR1b mRNA発現は全サンプルで認められた。mRNA発現サンプルにおける両mRNA発現パターンは、CAR/ICAR共に妊娠20日齢で高く、妊娠中期にかけて有意に低下した。両mRNAのプロモーター領域の転写因子認識サイトを比較検討し、GHSR1a mRNAの発現欠損は、黒毛和種で反復着床不全と関連すると報告されているX染色体上のFOXP3遺伝子変異と関連する可能性があると推察した。