3:30 PM - 3:40 PM
[VII-20-32] 子牛の肝臓における離乳・成長にともなう代謝機能の変化
【目的】固形飼料の採食開始や離乳にともない、子牛では糖代謝をはじめとして様々な代謝系の活性が短期間で大きく変化する。しかし、変化する代謝経路を網羅的に検討した研究や、分子機序を追究した知見は限られている。本研究では離乳前後の子牛において、代謝の中心的臓器である肝臓のトランスクリプトーム解析を行い、代謝変化を俯瞰的に検討するとともに、その分子機序の推定を目指した。
【方法】哺乳中の3週齢、および離乳済みの13週齢のホルスタイン種オス牛より肝臓組織を採取した。抽出したmRNAよりライブラリを調製し、Illumina NovaSeq 6000によるmRNA-Seqに供した。得られたリードデータからSTAR-RSEMパッケージによりリードカウントを算出し、さらにエンリッチメント解析およびネットワーク解析を行った。
【結果】3週齢と比較して13週齢では、コレステロール代謝プロセスなどの脂質の合成や代謝に関連するプロセスが多数濃縮されていた。また、コレステロール合成の下流経路である胆汁酸合成についても、発現上昇した遺伝子が複数存在した。ネットワーク解析の結果、これらのプロセスを制御する因子としてSREBF2が推定された。以上より、離乳や成長にともない、子牛の肝臓では転写因子を介して脂質代謝が活性化されることが示唆された。
【方法】哺乳中の3週齢、および離乳済みの13週齢のホルスタイン種オス牛より肝臓組織を採取した。抽出したmRNAよりライブラリを調製し、Illumina NovaSeq 6000によるmRNA-Seqに供した。得られたリードデータからSTAR-RSEMパッケージによりリードカウントを算出し、さらにエンリッチメント解析およびネットワーク解析を行った。
【結果】3週齢と比較して13週齢では、コレステロール代謝プロセスなどの脂質の合成や代謝に関連するプロセスが多数濃縮されていた。また、コレステロール合成の下流経路である胆汁酸合成についても、発現上昇した遺伝子が複数存在した。ネットワーク解析の結果、これらのプロセスを制御する因子としてSREBF2が推定された。以上より、離乳や成長にともない、子牛の肝臓では転写因子を介して脂質代謝が活性化されることが示唆された。