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[X-20-20] 高校生を対象としたウマ介在療法の精神的効果
【目的】ウマ介在療法は人の健康面に有益な作用をもたらすが、成人を対象とする研究がほとんどであるため、高校生を対象にウマ介在療法を行い、主に精神的効果を評価した。【方法】被験者を高校生23名とし、供試動物をその高校で飼育されている乗用馬4頭とした。処理群は乗馬運動、対照群は歩行運動をそれぞれ20分間行い、運動の前、直後、および30分後に心拍変動の測定と唾液採取を、運動前と30分後に心理テストPOMS2を行った。また、乗馬運動をA:曳き馬常歩 B:独力常歩 C:独力速歩の3グループに分けた。運動と時間を要因として反復測定二元配置分散分析を行った。【結果】心拍変動解析では、全被験者HF補正値、AグループHFが乗馬でのみ直後が前より高かった(P<0.01)。全被験者LF/HFは乗馬で直後が前より低かった(P<0.05)。AグループLF/HFは運動の主効果のみ有意であり、歩行は乗馬よりも高かった(P<0.05)。LF補正値は乗馬で直後が前より低かった(P<0.01)。唾液中コルチゾール濃度は、全23名の運動前よりも30分後に低下した(P<0.01)。POMS2では、全被験者、AグループのVA(活気-活力)は乗馬時のみ前より30分後に高かった(P<0.05)。