第94回日本細菌学会総会

講演情報

[学会企画]中・高校生研究発表セッション

[JRS] [学会企画]中・高校生研究発表セッション

2021年3月23日(火) 16:00 〜 18:00 チャンネル3

コンビーナー:河村 好章(愛知学院大学),寺尾 豊(新潟大学)

[JRS-6] 乳酸菌を胃酸から守る方法について

淺野 歩,立川 悠花,○戸澗 有珠佳,山崎 悠聖 (石川県立七尾高等学校)

乳酸菌は酸に弱いといわれているが,乳酸菌をチョコレートでコーティングすると,無処理の乳酸菌よりも生存率が高くなると報告されている。そこで,我々は,乳酸菌を酸から守る方法についての研究を行った。乳酸菌を人工胃液,もしくは生理食塩水に入れ,1時間及び2時間置いたのち,液体培地で24時間培養した。この培地の濁度を測定し,乳酸菌の生存の可否を確かめたところ,人工胃液のほうが食塩水より濁度が低くなり,乳酸菌は人工胃液中で生存しにくいことが示された。次に,乳酸菌をチョコレートでコーティングし,同様の実験を行った。その結果,チョコレートでコーティングした場合のほうが濁度が高く,これはチョコレートにより乳酸菌が酸から保護され,生存できたことを示している。ハチミツ,ケーキシロップでも同様の実験を行ったところ,ハチミツ,ケーキシロップでコーティングした場合でも濁度が高くなり,これらでも乳酸菌を酸から保護することができると考えられた。発表ではこれら3つの方法間での,乳酸菌を保護する程度の違いについても報告する。