The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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4 Molecular Microbiology

[ODP4E] e. Intra- and Inter-cellular Signal Transduction

[ODP-074] Chemotaxis of an obligate anaerobic bacteria, Clostridium sporogenes

○So-ichiro Nishiyama, Susumu Oogoshi, Shota Manabe, Hiroshi Urakami (Fac. App. Life Sci., Niigata Univ. Pharm. App. Life Sci.)

Clostridium属細菌は芽胞を形成するグラム陽性偏性嫌気性菌であり,ボツリヌス菌(C. botulinum)や破傷風菌(C. tetani)を筆頭に病原性を示す種が多い。Clostridium属細菌はこの2種を含め,少なくとも幾つかについては周毛性べん毛を備え運動性を示すことが知られている一方,それらの走化性能の解析は進んでいない。本研究では,まずはボツリヌス菌に近縁でありながら毒素を産生せず,取り扱いが容易なスポロゲネス菌(C. sporogenes)の走化性能を解析した。本菌のゲノムデータを用い走化性関連因子の探索を行ったところ,30種以上の走化性受容体ホモログ,1種のCheA・CheV・CheY,2種のCheWが見出され,走化性能を備えている可能性が強く示唆された。次に走化性能を評価する簡便な手法である軟寒天上でのスウォームアッセイの最適条件を求めた。寒天濃度や培養温度,培地の検討を行い,スポロゲネス菌のスウォームの観察に成功した。現在このシステムを改変することで簡易的に誘引物質・忌避物質をスクリーニングする系の開発を進めており,予備的結果であるが幾つかの誘引・忌避物質候補を見出している。