The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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6 Virulence Factors and Biophylaxis

[ODP6E] e. Basic Studies using Infection Model

[ODP-164] Effectiveness of Lonicera caerulea against pneumococcal infection in aging mouse

○Masaaki Minami1, Mineo Nakamura2 (1Dept. Bacteriol., Grad. Sch. Med. Sci., 2Nakamura Pharmacy)

【背景】肺炎球菌は高齢者細菌性肺炎の危険因子の1つであり,肺炎球菌性肺炎の改善は高齢者の寿命延長の重要な要因と考えられている。ハスカップ(Lonicera caerulea)は,アイヌ民族が長寿の果物として伝承してきた植物である。しかしこの点に関する科学的な証拠の報告例は無い。今回我々は高齢マウスの肺炎連鎖球菌性肺炎に対するハスカップ果実エキス(HKP)の効果を検討した。
【方法と材料】72週齢のBALB / c雌マウスにHKPを経口投与した。HKP経口投与の2日目に,マウスに肺炎球菌ATCC 49619株を鼻腔内感染させた。その後,感染4日目まで全身状態を観察した。また死亡時またはHKP経口投与の5日後のマウス肺組織の細菌数を計測した。さらに,HKPで4日間経口投与処理したマウス由来の肺胞マクロファージで肺炎球菌に対する貪食能を評価した。
【結果】感染後4日の時点で未処理マウスは全て死亡したのと比較して,HKP処理マウスは全て生存した。またマウス肺の細菌数は未処理群と比較して,HKP群で有意に減少した。更に貪食能もHKP処理群では未処理群と比較して有意に上昇した。
【結論】我々の結果から,ハスカップは肺胞マクロファージの食作用能力を活性化させることで,老化マウスの肺炎連鎖球菌感染を改善する可能性があり,ハスカップが長寿にも関連性があることが示唆された。