[ODP-169] C-type lectin Mincle is involved in protection against Mycobacterium leprae infection in mice
Mycobacterium属細菌は外膜に特徴的な糖脂質構造を持ち,それらの一部はパターン認識受容体に認識され宿主の免疫応答を誘導する。パターン認識受容体の中でC型レクチン受容体の一つであるMincleは,結核菌の外膜糖脂質TDMを認識し自然免疫応答を誘導することが報告されているが,結核菌と同じMycobacterium属細菌でハンセン病の起因菌であるらい菌がMincleのリガンドを保有するかどうかまだ明らかになっていない。
らい菌は人工培地では増殖が成功していないが,免疫不全マウスの足蹠にて増殖させることが可能である。Mincleがらい菌の生体内での生存に関与するかを確かめるため,T細胞B細胞の成熟に必要なRag1遺伝子のノックアウトマウス(Rag-/-マウス)とRag1およびMincleのダブルノックアウトマウス(Rag-/-Mincle-/-マウス)の足蹠にらい菌を接種し,腫脹を経時的に計測するとともに,病理学的解析,及びサイトカインの発現解析を行った。
感染12ヶ月において,Rag-/-Mincle-/-マウスの足蹠はRag-/-マウスに比べて顕著な腫脹を示した。足蹠の腫脹と相関して,組織内の菌数はRag-/-Mincle-/-マウスで増大を認めた。また,この時点における感染足部mRNA量の比較をqRT-PCRで実施した結果,Rag-/-Mincle-/-マウスでRag-/-マウスと比較して,iNOSの発現が低い一方,IL-10の発現が高い傾向が確認された。これらの結果から,Mincleがらい菌に対する感染防御機構に関与している可能性が示された。
らい菌は人工培地では増殖が成功していないが,免疫不全マウスの足蹠にて増殖させることが可能である。Mincleがらい菌の生体内での生存に関与するかを確かめるため,T細胞B細胞の成熟に必要なRag1遺伝子のノックアウトマウス(Rag-/-マウス)とRag1およびMincleのダブルノックアウトマウス(Rag-/-Mincle-/-マウス)の足蹠にらい菌を接種し,腫脹を経時的に計測するとともに,病理学的解析,及びサイトカインの発現解析を行った。
感染12ヶ月において,Rag-/-Mincle-/-マウスの足蹠はRag-/-マウスに比べて顕著な腫脹を示した。足蹠の腫脹と相関して,組織内の菌数はRag-/-Mincle-/-マウスで増大を認めた。また,この時点における感染足部mRNA量の比較をqRT-PCRで実施した結果,Rag-/-Mincle-/-マウスでRag-/-マウスと比較して,iNOSの発現が低い一方,IL-10の発現が高い傾向が確認された。これらの結果から,Mincleがらい菌に対する感染防御機構に関与している可能性が示された。