The 94th Annual Meeting of Japanese Society for Bacteriology

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6 Virulence Factors and Biophylaxis

[ODP6F] f. Immune Mechanism, Development of Vaccines

[ODP-178] Regulation of Clostridium ramosum-induced disorders by antigen-specific mucosal immunity

○Koichiro Fujii1, Kosuke Fujimoto1,2,3, Satoshi Uematsu1,2,3 (1Dept. Immunology and Genomics, Osaka City Univ. Grad. Sch. Medicine, 2Div. Metagenome Medicine, Human Genome Center, The Institute of Medical Science, The Univ. of Tokyo, 3Div. Innate Immune Regulation, International Research and Development Center for Mucosal Vaccine, The Institute of Medical Science, The Univ. of Tokyo)

【背景・目的】粘膜面にはIgAが多量に存在し,粘膜面に侵入してくる病原微生物の上皮細胞への付着・定着・侵入の阻止などに関与している。私たちは以前にTLR9リガンドのCpG-ODNとC型レクチン受容体の一つであるDectin-1リガンドのCurdlanを組み合わせた新規注射型粘膜ワクチンが抗原特異的なIgGに加えIgAをも誘導することができることを報告した。この粘膜ワクチンは肥満や糖尿病に関連する腸内細菌Clostridium ramosumによる肥満を著明に抑制することができ,将来的な臨床応用が強く期待される。しかし,ワクチンの基剤として使用しているIncomplete Freund's adjuvant (IFA) は副作用が強くヒトに投与することはできない。そこで,ヒトへの使用が可能なエマルジョン製剤(WOW)を新たな基剤としたワクチンを作製し,その効果を検討した。
【方法】基剤としてWOWを使用したワクチンを作製し,マウスに筋注した。ワクチン接種後の血清及び糞便中の抗体価を測定した。またワクチン接種6週間後に抗原を経口または経鼻から投与し,1週間後の血清,糞便,気管支肺胞洗浄液中の抗原特異的な抗体価を測定した。
【結果】WOWワクチンは,IFAワクチンと同様に血清中の抗原特異的IgGの上昇を認めただけでなく,抗原のブーストにより糞便中の高力価の抗原特異的IgAや気管支肺胞洗浄液中の高力価の抗原特異的IgAを誘導できた。
【考察】WOWを基剤としたワクチンはヒトへの臨床応用が可能と考えられる。安全性試験を今後行う予定としている。