[ODP-196] Candida albicansの増殖とバイオフィルム形成に対するフロリジンの影響
【目的】フロリジンはリンゴより抽出されるポリフェノールの一種であり,フラボノイドに属している。現在,このフロリジンをリード化合物としたSGLT-2阻害薬が開発され,経口糖尿病治療薬として臨床に用いられている。近年,フロリジンの代謝産物であるフロレチンが,潰瘍性大腸炎モデルマウスにおいて,腸内細菌叢を調節することにより症状の改善をもたらすことが報告された(Minna W. et al., Pharmacol Res 150, 2019; doi:10.1016/ j.phrs.2019.104489)。本研究では,Candida albicansのバイオフィルム形成に対するフロリジンの影響を検討した。
【方法】C. albicans JCM1537株をYPD培地に播種し37℃で16時間の培養を行った。菌液をYPD培地もしくは2% FBSと2% グルコースを含有するRPMI1640培地で希釈しさらに培養を行った。菌数は血球計算盤を用いて測定を行った。また,生菌数の測定はYPD寒天培地上に播種し生菌数(CFU/mL)を測定することにより評価した。さらに,96 wellポリスチレンプレート表面に形成させたバイオフィルムをクリスタルバイオレット法を用いてOD560nmにより測定した。
【結果と考察】フロリジンはC. albicansが形成するバイオフィルムを濃度依存的に抑制した。また,25~800 μMの濃度においてはフロリジンはC. albicansの増殖に影響を与えなかった。以上の結果から,フロリジンはC. albicansの増殖能に影響を与えず,バイオフィルム形成能を抑制することが示唆された。会員外共同研究者:藤島 慶(鹿児島大院・医歯学・予防歯科学分野)本研究は科学研究費2018~2020年,課題番号18K09603の助成により行われた。
【方法】C. albicans JCM1537株をYPD培地に播種し37℃で16時間の培養を行った。菌液をYPD培地もしくは2% FBSと2% グルコースを含有するRPMI1640培地で希釈しさらに培養を行った。菌数は血球計算盤を用いて測定を行った。また,生菌数の測定はYPD寒天培地上に播種し生菌数(CFU/mL)を測定することにより評価した。さらに,96 wellポリスチレンプレート表面に形成させたバイオフィルムをクリスタルバイオレット法を用いてOD560nmにより測定した。
【結果と考察】フロリジンはC. albicansが形成するバイオフィルムを濃度依存的に抑制した。また,25~800 μMの濃度においてはフロリジンはC. albicansの増殖に影響を与えなかった。以上の結果から,フロリジンはC. albicansの増殖能に影響を与えず,バイオフィルム形成能を抑制することが示唆された。会員外共同研究者:藤島 慶(鹿児島大院・医歯学・予防歯科学分野)本研究は科学研究費2018~2020年,課題番号18K09603の助成により行われた。