[YRS1-4] 日本の科学技術を推進するネットワーク構築
海外の各地域には日本人研究者による自発的なコミュティがあるが,地域を超えた大規模な活動はあまりなく,主催者が異動などで代わると自然消滅することもしばしばである。また全体としていったいどれだけの日本人研究者が海外で研究に従事しているのか,いかなる機関も把握していない。そういった中で2012年に日本学術振興会ワシントンオフィスのサポートのもと,米国東海岸の日本人研究者コミュティの幹事が一堂に会する機会があり,それぞれの抱える問題意識などの意見交換から地域間連携の機運が芽生え,本業の研究の合間を縫って連絡を取り合いながら海外日本人研究者ネットワーク(英語名:United J-researchers Around the World,略称:UJA)の発足に至った。その後,UJAは米国を皮切りに世界の日本人研究者コミュティとの連携を強化してきており,2016年には日本および米国にて運営組織の法人化を行い,主に以下の点について取り組んできている。
1.留学を考える人へ情報・支援を提供する窓口の整備
2.日本・国際舞台において活躍し続けるための相互支援とキャリアパスの透明化
3.教育・科学技術行政機関との情報交換および連携
UJAの活動の根底には共通した「危機感」がある。日本の科学技術への予算が圧迫されていく中で,世界で日本のサイエンスの存在感を保つことができるのか? その一方で海外に出ることへのリスクを感じている国内の研究者達は留学すること自体を躊躇しており,このままでは日本のサイエンスは世界の中で孤立してしまうのではないか? UJAが過去に行ったアンケートでは,多くの研究者は海外留学への興味を持っているものの,大きな不安を抱いていることが明らかとなっている。この感情の正体は留学への情報不足であると我々は考えており,WEB(https://www.uja-info.org),雑誌媒体(羊土社「実験医学」およびその関連書籍など),学会・研究会(分子生物学会および主催イベントなど)などで情報を発信してきた。本演題では,演者の米国留学経験(2009-2012年)と共に,UJAが取り組んできた世界で日本人研究者が活躍するためのネットワーク構築について紹介したい。
1.留学を考える人へ情報・支援を提供する窓口の整備
2.日本・国際舞台において活躍し続けるための相互支援とキャリアパスの透明化
3.教育・科学技術行政機関との情報交換および連携
UJAの活動の根底には共通した「危機感」がある。日本の科学技術への予算が圧迫されていく中で,世界で日本のサイエンスの存在感を保つことができるのか? その一方で海外に出ることへのリスクを感じている国内の研究者達は留学すること自体を躊躇しており,このままでは日本のサイエンスは世界の中で孤立してしまうのではないか? UJAが過去に行ったアンケートでは,多くの研究者は海外留学への興味を持っているものの,大きな不安を抱いていることが明らかとなっている。この感情の正体は留学への情報不足であると我々は考えており,WEB(https://www.uja-info.org),雑誌媒体(羊土社「実験医学」およびその関連書籍など),学会・研究会(分子生物学会および主催イベントなど)などで情報を発信してきた。本演題では,演者の米国留学経験(2009-2012年)と共に,UJAが取り組んできた世界で日本人研究者が活躍するためのネットワーク構築について紹介したい。