[YRS3-4] The challenges of collaboration between different fields for younger researchers #2
本シンポジウムでは,私たちが行った再生医療と細菌学の異分野融合で技術的な基盤となったin vivo実験系である,腸管出血性大腸菌(Enterohaemorrhagic Escherichia coli; EHEC)のついて紹介する。またそのマウスモデルでの尾静脈注射に関連した苦労点を紹介する。さらにin vitro実験系での評価を行うため,マウス初代培養アストロサイトに,EHECが産生するベロ毒素と内毒素(Lipopolysaccharide; LPS)を作用させ,そこに高い抗炎症・抗アポトーシス効果を持つMuse(Multilineage-differentiating stress enduring)細胞を添加して共培養した。こういったin vitro系の確立経緯と評価方法についても紹介する。本研究ではin vivo系とin vitro系が有機的に繋がり,異分野融合をよりスムーズに展開することができた。異分野融合においては,通常の研究同様基礎的な実験を高水準で行うことに加え,それぞれの分野での知識や情報を共有し理解し合うことも重要であると再認識させられた。本シンポジウムでは,私の経験を通して異分野融合の難しさや今後のあり方を若手研究者の皆様と議論したい。