[YRS4-2] Towards the application of next-generation sequencing technology in the microbiology laboratory
基礎研究においては,次世代シークエンサー(NGS)を用いた病原体の全ゲノム解析(WGS)や,サンプル中の塩基配列を網羅的に解読するメタゲノム解析(MGS)が日常的に活用されている。病原体を取り扱う最前線である微生物検査室において,臨床分離株の日常的なWGSが実施できれば,分子生物学的菌種同定および薬剤耐性遺伝子網羅検出による治療につながる情報が得られる。副次的な情報として同一起源菌株アウトブレイクの迅速察知および菌株伝播経路の特定などが可能となる。さらに,分子疫学的研究において最前線で分離された菌株のWGSデータがリアルタイムに得られるフィールドは魅力的である。
一方で,臨床検査室にNGSを用いた解析を普及させるためには,解析ワークフローに要する時間の長さ,高額な関連費用,NGS解析全般に係るオペレーターの教育など,乗り越えるべき障壁は多い。臨床検査室でNGSを活用するには,兎にも角にもワークフローの高速化が必須である。現場で "使える" 感触がない限り,下流にある課題解決は期待できない。
演者の研究グループではナノポア型リアルタイムシークエンサーを用いた高速WGSプロトコールを開発し,臨床検査室での活用に取り組んでいる。本シンポジウムでは基礎的データを示しながら,高速ナノポアWGSプロトコールの有用性と課題について議論したい。
一方で,臨床検査室にNGSを用いた解析を普及させるためには,解析ワークフローに要する時間の長さ,高額な関連費用,NGS解析全般に係るオペレーターの教育など,乗り越えるべき障壁は多い。臨床検査室でNGSを活用するには,兎にも角にもワークフローの高速化が必須である。現場で "使える" 感触がない限り,下流にある課題解決は期待できない。
演者の研究グループではナノポア型リアルタイムシークエンサーを用いた高速WGSプロトコールを開発し,臨床検査室での活用に取り組んでいる。本シンポジウムでは基礎的データを示しながら,高速ナノポアWGSプロトコールの有用性と課題について議論したい。